SNSとインターネットの発展は、個人が集客できるようになった。という単純な変化だけではなく、美容室経営の根本を覆す大きなインパクトがありました。今回はその詳細と具体的な対策についてお話しします。
大きなインパクト
一番の大きな変化。それは組織が果たすべき役割、スタッフさんが組織に求める事が変わった事です。
美容室はいかにしてスタッフを集め支持を得ることができるか。集客よリも求人、離職予防が存続の鍵になります。人を集めるためには自社の魅力となるものを構築していく必要があるのですが、それらを考える前に『なぜ人は組織に属するのか』と言う事を明確にし、所属する理由が変わった事を理解した上で戦略を練っていかなくてはなりません。
人はなぜ組織に所属するのか
人が組織に所属する理由は『個人ではできない事』があるから。依存すべき部分があるから組織に所属しなくなれば独立、もしくは他の組織に移籍する。単純なようで意外と理解されていない所ではないでしょうか？
SNSができる前は個人で集客する方法は限られていおり、『集客』は組織にとってスタッフに提供できる相当大きなカードになっていたのですが、個人でできてしまうようになった今、集客以外に提供できるものがなくなってしまった組織に残る理由はありません。
自社の魅力整備を進める前に、個人集客だ！と推し進めたらどうなるか。集客力がついたスタッフはシェアサロンに移籍するか、独立する選択をするのが自然です。
あなたの組織に残る理由は何か？
社会保険完備、労務時間は適正。お給料もトップ水準。このような労働条件が整っている事はもはや理由にはなりません。整備が進んでいる会社は圧倒的に増え、整っている事が最低条件でありスタートラインに立てるだけであって打ち出したとしても埋もれてしまします。
また条件面で集まった人材はもっと良い条件のところが見つかれば離脱してしまう事もあり、長く支持して頂けるかどうかとい面で考えても弱い。
優位性を保てる自社の魅力は何か。一見難しいようにも感じますが、すでに持っているが経営者自身が気づいていないケースも多々ありますし、新しく作るだけでなく今やっている事をやめるだけでも魅力になり得たりするものです。
CLUTCHの設定している所属する理由
『徹底的なストレス要因の撤廃』
数字の張り出し、ノルマなし。
定期的なミーティング、終礼朝礼、シフトの決まりなし。
掃除に偏りが出ないようにシステム化
退社時にはお客様に伝達、独立時には隣に出店したとしてもサポート
強制的なレッスンや研修話
『学べる、成長の機会』
日本トップクラスの講師による社内セミナー
ヘアキャンプさんのサブスクアカウント付与
マネージメントが学べるプロジェクトチーム
『将来提示』
独立の道３つ
別事業の社長になれる道
小型ビジネスのオーナーになり権利収入を得る
収入や労働時間は現在の安定と安心という軸で整備しておかなくてはいけない軸ではあります。その他の軸を併せ持つことにより、自社オリジナルの魅力や所属理由が積み上がるのですが、『美容師さんが離職する理由』から考えていくのがおすすめです。
まとめ
snsとインターネットの発展により大きく変わったのは組織の果たすべき役割。今までの考えややり方に固執せず、今求められているものは何か、組織として提供できるものは何か。仮説検証を繰り返していくことが大切かと考えています。
もはや求人媒体に掲載すれば求人が来るというのは神話であり昔話です。様々な角度から考え環境を作り発信を積み重ねていかなくいく事が必須になってきます。
