美容室の椅子

美容室 開業の流れと手続き費用とは?。成功するために必要な知識と失敗しないための準備も解説。

独立予定の美容師さん必見。美容室を開業するために必要な手続きやオープンまでの流れを網羅的に解説。資金を準備する方法や注意点、失敗しないためにも、どんな知識を身につけ、準備しておけばいいのか。美容室開業に必要な内容について全て理解できる記事になっておりますので是非最後までご覧ください。

美容室を開業する流れ

開業までの流れ、手順を一覧でわかりやすく解説します。

物件探し、取得

美容室を開業するには、まず初めは「物件」です。私自身も勘違いをしていたのですが、先に融資を申し込むではなく、実際は「物件」が1番初めになります。どこに出店するのかエリアを決め物件を探す。ここから全てがスタートします。

ここで気をつけなくてはならないのが物件のによっては先に契約をし、事前に費用を支払わなくてはいけないケースがあります。もし融資の審査が通らなくて開業が中止になったとしても、この費用は戻ってきません。なので最悪のケース、延期しただけではなく、そこまで貯めてきた資金も失うことになると言うリスクがあるので、融資を成功させるための準備はしっかりと済ませていきたいところです。

内装や機材の見積り

物件を取得したら、その次に内装や機材の見積もりを取ります。、何にどのくらいの費用が必要なのか、その金額がなければ、具体的に必要な金額が計算できず、融資の申込に必要な書類や事業計画が書けません。店舗ビジネスである美容室の場合物件取得、内装等の見積りが先になるのです。

事業計画書の作成と融資申しこみ

何にいくらぐらいかかるのか、その見積もりが出たら事業計画を作成し、融資の申し込みと言う流れになります。事業計画には、見積りが必要ではない項目もありますので、物件が決まる前から、かけるところは進めておくというのも、スムーズに準備を進めるためには良い方法です。

創業融資用の事業計画書に関しては作成には専門知識が必要になります。や内装屋さん等で開業時に自社と契約してくれるなら無料でサポートしますと言う業者様もありますので活用してみるのもおすすめです。

また創業融資に強い税理士さんやその他専門家の方もいらっしゃいますので

周りで先に開業された方がいたら聞いてみて下さい。

面談

融資の申し込みは事業計画や必要書類の提出と「面談」があります。面接では様々な質問に答える必要があり、開業する動機や、どのような計画を持っているのか、今までどのような経験を積んできたのかなど様々なことを聞かれます。

ですが、今までしっかりとした経験があり、自分の事業について明確に考えられていれば、難しくはない内容がほとんどです。

周りで先に融資を成功させている方がいたら、話を聞いてみるのも良いかと思います。

内装工事着工

融資が終わったら次に内装の工事に入ります。融資の申し込みから実行までは時間がありますので、その期間に内装の打ち合わせを済ませておくことをお勧めします。物件によっては契約したその日から費用が発生する場合があります。なので内装している期間も家賃がかかることになり、時間をうまく使って打ち合わせを進め、なるべく早くオープンし営業をスタートさせると言うのもポイントになります。

オープン準備

内装が出来上がったら次に出店準備に入ります。備品をセットしたりセット椅子を設置したり

できるための準備を進めます。

保健所検査

その次に保健所の検査を受け許可を取らなくてはなりません。保健所さんが来て、電気給排水の設備、換気、材質等規定に乗とった作りができているのか、必要な設備は用意できているか等の確認をされます。保健所に営業許可をいただいたらオープンできると言う流れになります。

オープン準備の注意点

いくつか忘れていると大変なに合う準備項目があります。
インターネット、クレジットカード、大型家具や備品の申し込みです。

インターネットは工事のスケジュールが詰まっていることも珍しくなく、2ヶ月以上かかることもあります。カードに関しては審査が通るまで使えないので1ヶ月以上前には申し込んでおく必要があり、セット面やシャンプー台等の美容室を運営するのに絶対必要な設備に関しては、輸送の手配や納期の問題もありますので、融資が通り開業が確定した時点で上記3点は申し込みをするようにして下さい。

美容室の開業に必要な資格とは?

美容室を開業するために必要な資格1人でする場合は美容師免許のみで開業することが可能です。1人でもスタッフを雇用する場合、管理美容師の免許を持っている人が1人必要になります。オーナー自身が管理美容師の免許を持っていなくても、雇用するスタッフさんが持っている場合でもオッケーです。

美容室の開業に必要な届出や手続きとは?

開業するにはどんな手続きがあるのか。大まかな手続きと費用をチェックしていきましょう。

開設届け

最初に、美容室を開業するためには開設届を出すことが基本です。この書類は、各自治体の保健所で取り扱っており、直接取りに行くか、自治体のホームページからダウンロードすることが可能です。

一つ注意が必要なのが、特に大都市において、美容室を管轄している保健所が限られている場合があるため、最寄りの役所で対応できるとは限らないという事。

例えば、大阪市の場合、中央区役所でしか手続きができないことがあります。弊社の店舗は浪速区という場所にあるのですが浪速区役所では手続きできません。そのため、美容室の物件が決まったら、まずは電話で最寄りの役所に確認を取り、美容室開業の意向を伝え、手続きの窓口がどこにあるかを聞いてください。その情報を基に、担当の役所へと足を運ぶことになります。

構造設備の概要、平面図

美容室の開業の申請には構造設備の概要を記載したものや、平面図が必要です。構造設備の届けでに関してもフォーマットが準備されています。床の素材は何か?採光の方法や面積は規定以下になっていないか。その辺りが確認される書類です。

平面図は内装業者が作成してくれれば、そのまま提出することができます。また、手書きでも問題ありません。

手書きの場合は、「ここからここまで何メートル」といった具体的な寸法を記入して作成します。時には、平面図なしで内装業者と口頭で打ち合わせを行いながら現場で作業を進めることもあります。これは比較的まれなケースでじゃありますが、個人の公務店や知り合いの内装業者に依頼した際に平面図なしで進めることがある場合、自分で平面図を書く必要が出てくるケースもあります。

一つ注意いただきたいのは、待合のスペースと作業スペースは仕切られていないといけない。等の基準が設けられている地域があります。独自のルール等も満たしているか、事前に確認をとってください。

平面図には汚物箱、消毒、換気などの設備はどこにあるかの記載も必要になりますが、現地で担当の方に相談しながら記載することも可能ですので不安に思う必要はありません。

診断書

美容室を開業する際には、医師の診断書が必要になります。この診断書は、結核や伝染性皮膚病がないことを証明するものです。診断書を取得する経験は、美容師免許を取得した時や新しい職場に就いた時など、ずいぶん前のことである人も多いかと思います。基本的には診断書を持参して病院に行く形になります。

診断書の料金については、病院によって大きく異なるので注意が必要です。一部の病院では8,000円や9,000円と高額な料金を請求することがありますが、実は1,000円程度で行ってくれるところもあります。料金が高い場合、しっかりとした検査を行ってくれることもありますが、安価な場合は簡単な診断で十分です。正直開業のために必要な診断書ですのでしっかりした検査は必要ありません。

ですから、診断書を取得する際は、周囲の知人にどこで診断書を取得したのか、費用が安い病院を知らないか尋ねてみると良いでしょう。自分の周囲で情報を集めて、費用を抑えられる場所で診断書を取得してください。

登記簿

個人ではなく株式会社や合同会社で開業届を出す場合には、登記簿が必要になります。これも事前に管轄の法務局等に行って取得する必要があります。

美容師免許

美容師免許も開業には必要です。一人で開業する場合でも、自分自身の美容師免許が必要になります。

従業員を雇用して2名以上でやる場合には合わせて管理美容師の免許も必要になります。免許の提出には、原本が必要な場合とコピーで良い場合の2種類があり、管轄する役所によって異なります。

例えば、大阪市で、難波の管轄のの中央区役所であれば、免許の原本を持っていけばその場でコピーを取ってもらえます。

しかし、吹田市では、事前にコピーしたものを準備しておくよう求められることもあります。

知らずに原本のみを持っていけば、コピーしに行って来いと言われることもあるため、コンビニまで走る必要が出てくることもあります。

原本が必要かコピーが必要かは、事前に確認しておくことをお勧めします。

手数料

また、開業には費用も必要です。手数料として16,000円程度が必要になります。これは保健所の審査や検査のための費用です。さらに、個人事業主から法人への切り替えがある場合、同じ人が運営していても、再度検査を受ける必要があり、この変更時も手数料が発生し、手続きが増える面倒な一面もあります

美容室の開業に必要な資金、相場とは?

美容室の開業に必要な資金や相場について解説します。

開業に必要な資金の目安

資金に関しては1人でする場合、スタッフを雇用する場合、どのぐらいの広さでお店を作るのか、都心なのか郊外なのか、テナントの立地等、状況がさまざまで、かなりの差が出てきます。相場の目安感としては1人美容室をする場合、700万から1200万の間。スタッフを雇用する場合、1200万から、2000万位の間を目安としておくと良いかと思われます。

開業資金の内訳

物件取得費用

1人美容室の場合100から200万以内、スタッフを雇用する場合で200万から300以内に収めるのが理想的です。もちろんこれよりも安く済むなら越した事はありません。

内装費用

。内装費用は物件がどういう状態なのかによって大きく変わってきます。

1人でやる場合、400万から600万、スタッフを雇用する場合600万から1200万程度見ておく必要があります。

店の内装は集客に大きな影響を与えます。そして求人に関しても大きな影響を与えますので削減しすぎると後々困ることが出てきます。ただ開業段階ではいかにお金を残してスタートするかというのがポイントになりますので、まず最初はシンプルに作っておいて、軌道に乗ってくれば家具を追加したり、装飾を工事を追加したり、少しずつ仕上げていくと言うのもお勧めの方法です。

機材や備品

1人で運営していく場合にも50万から100万円の費用がかかってきます。スタッフを雇用するスタイルで行くと100万から200万位が相場になるかと思われます。機材や備品の中には、シャンプー代やデジパの機械セット、椅子なども含まれます。

材料の仕入れ

材料の仕入れ材料の仕入れに関しては、支払いがオープン後になりますので、開業時に必要な資金に入れるかどうかと言うところは微妙なところですが、把握しておく必要はあります。1人でやる場合50万円から100万円。スタッフを雇用する場合は100万円から200万円が相場になります。

運転資金

そして忘れてはいけないのが運転資金です。開業する前に予想していた客数に至らなかった。来てくださると思っていた。顧客様が来てくださらなかった。そういうこともよくあります。

特にスタッフを雇用する場合、最初の期間は赤字が出るケースがほとんどですし、自分の生活費を切り詰めればいいと言う問題ではありません。オープンの日にすべてのお金を使ってしまって、何か予測と違うことが起きたら、その後の支払いができないと言う状況になり、開業直後に閉店してしまうと言う最悪のケースに至りかねません。

そのような事態を想定して、1人で運営する場合にも100万円程度。スタッフを雇用する場合であれば200万円以上の運転資金を準備しておくことが重要です。では次に、その資金をどのようにして調達していくのか解説していきます。

開業費用に関しては、物件の状態やエリアによりかなり増減がありますのであくまでも目安として検討材料にしてみて下さい。

美容室の開業の資金調達の方法は?

基本的には日本政策金融公庫と言う国が運営している機関、そして地方銀行や信用金庫などを利用するのが一般的です。創業融資を行っている銀行さんは多くありませんので事前に確認しておくのも大切です。自己資金のみで開業すると言う方はほとんどいませんので、多くの方が借り入れをしてスタートすると言う形になります。

いくらぐらい自己資金があればいいのか?目安は希望の3分の1程度の金額になります。日本政策金融公庫のホームページ等には10分の1と言う記載がありますが、それはあくまでも融資の申し込みができると言うラインであり、融資が通ると言うラインではありません。融資が通りやすくなると言われているのが希望額の3分の1程度。

300万の自己資金で1000万の借り入れをして合計1300万でスタートするというのが最も多いパターンです。

そして、自己資金を貯めるときに注意していただきたいのが、その貯め方。融資の申し込み直前に300万の入金があったとしても良い評価を受けることができません。その資金の準備した方法を説明できなければ逆にデメリットになってしまいます。

金融機関は計画性をものすごく重要視しますので、一気に貯めた300万よりもコツコツ貯めた300万の方が評価が高くなります。

美容室の開業 失敗しないために押さえておきたいポイントとは?

美容室を開業して失敗しないために押さえておきたいポイントを紹介いたします。

求人が全てである

1人でやる場合を除いて、スタッフを雇用すると言う場合で、美容室の成功失敗を左右するのはスタッフを集められるか否かと言うところにかかっています。

駅の利用人数や人口、競合数などお客様市場の調査をして出店を決める方は多いと思いますが、それだけでは足りません。どれだけ市場が良くても、スタッフさんが集まらなければ店を運営していくことができずお客様を獲得することができても、スタッフがいなければ存続することができません。

そのエリアその地域そのコンセプトで働きたいと言う美容師さんがいるのかどうかこの視点は忘れてはなりません。

広告スキルは必須

どれだけ良い技術を持っていたとしても、それを知っていただかなくては集客することができません。どれだけ良い条件で環境を作っても、それを美容師さんに知っていただかなくては求人につながる事はありませんポータルサイトだけで集客や求人が完結するかと言うと、そういうわけではありません。

特に求人に関しては大手求人サイトの影響力も小さくなっていて、SNSや自社のホームページを自分で広告運用すると言うスキルが求められます。

広告スキルに関しては、1日2日で身に付ける事は難しいので、独立の前から自分のSNSで戦略を練って構築をしてみたり、可能であれば、お店のホットペッパーや広告運営に携わる仕事をしておくべきかと思います。

また広告を作るには素材が必要になります。今は動画を使った広告が主流になっていますので、動画を撮る編集する、その作業をスキルを身に付けようとおくことも必須です。

メンズ美容師は内装デザインを考えてはいけない

もし女性のお客様をターゲットにするならば、店舗の内装は必ず女性の意見を取り入れて作るのが鉄則です。独立前には、外装はこんな感じ、こんな雰囲気の内装でとイメージが膨らんでいると思いますが、男性の感覚と女性の感覚は違います。お店のデザインは集客面でも求人面でもかなり大きな影響が出ますので注意が必要です。

美容室の開業 成功させるためにできる準備とは?

成功させるためにできる準備を解説します。お金の借り方内装の作り方などは直前になって準備しても間に合います。それよりも習得等に時間のかかることに注力するべきです。

SNSを育てておく事

SNSを育てておくこと、退社が決まり、独立がリアルになってからSNSを頑張り出す方もいらっしゃいますが、正直それでは遅い。本来であれば何年もかけてSNSは育てていくものです。フォロワーさんの獲得もそうですし、様々なABテストを繰り返してどのような投稿すれば、フォロワーさんが伸びるのか集客につながるのか検証をしていく必要があります。

また求人を獲得したいと考えるならば、業界内での影響力も非常に重要です。集客だけであればフォロワー数は必要ありませんが、業界内での知名度影響力と言う面で考えると、フォロワーの数も一定数以上必要になってきます。今日明日で伸ばすことはできませんし、SNSを運用していく事は、広告スキルを身に付ける上でも非常に重要なことになってきます。

失敗事例を集めておく事

失敗事例を集めておくこと、成功した方法を聞いて回るのも非常に重要ですが、成功と言うのはタイミング人材雲様々な要素があり再現性がないと言われています。

ただ失敗事例に関しては同じことをすれば多くのケースで同じ失敗に至ります。失敗の事例を集めておくことによって、事前に対策を打ち同じ失敗を繰り返さない。失敗を避けて通っていけば必然と成功していきます。

失敗事例と言うのはなかなか表に出ていません。SNSで発信している方に関してもほとんどが成功した事例であり、自らの失敗を表に公開したいと思う人はほとんどいないため、ネット上にもあまり出ていません。

なので直接人に会って話を聞くと言う方法がオーソドックスな方法になるのですが、やはりたくさんの人に会い、様々な情報をゲットしていくには時間がかかります。人に会って先に独立して経営されている方に会って参考になる話を聞きたいと言うケースにおいては失敗を聞く意識を持つのが大切。どんな失敗をしたのか、なぜその失敗が起きたのかどう対処したのか、この3点は必ず確認するようにしておいてください

ビジネスモデルの調査

ビジネスモデルの調査を詳しく解説します。1店舗目の場合自分で考えないと言うのが成功のポイントです。今までないモデルを思いついたり、全く新しいアイデアを試すと言うのはものすごく危険なやってはいけないことであります結束は今成功しているモデルを完全コピーして作り上げること。

成功しているモデルには成功している理由があります。今ないモデルにはない理由があります。自分が考えたアイディアは過去の誰かが考えやってみた。結果残っていないと考えるのが自然です。

特に開業時は資金の限界がありますので耐える時間がありません。即黒字最速で黒字を目指さなくてはいけない。そのベストな方法が成功モデルのコピーです。今どんな美容室が成功しているのか、集客面求人面含めその調査をする必要があります。また地域性などで別の地域で成功しているモデルが自分のエリアで成功するとは限りません。その場合、モデルの変更を即座に決断しなくちゃいけないので1つではなく、3つ以上のモデル候補を見つけておく必要があります

まとめ

日本の人口が減って生きている中、美容室の数は現在でも増え続けています。材料費の高騰により、コストも上がり利益が上がりづらくなっているの現状で廃業するお店も少なくありません。ただ、今後の世界でも美容室がなくなる事はなく厳しい状況下でもうまくいく店は必ず存在します。

開業を決断した際にはあらゆる可能性を考え、準備をしていく事が重要です。「独立したら頑張る」で通用する甘い世界ではありませんので、今からやるべき事をやり、美容師としての実績を積み上げていかなくてはなりません。

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