今日は、「美容室経営の悩み」ということで、大きなものから小さなものまで、美容室経営をしていく上での悩みを紹介していこうと思います。一般的なサロン経営者が抱えている可能性の高い問題点について、詳しく掘り下た記事を書いていきます。悩むポイントとどう向き合っていくべきか。その辺りの方法についても触れていきますのでよろしくお願い致します。
美容室経営者(オーナー)の一番の悩みは何?
その美容室経営というのは今、非常に厳しい状況にあります。コストや経費が急激に上昇している中で、さらに求人が非常に難しくなり売上を上げるの大変。そういう厳しい状況の中、悩みは尽きないのではないでしょうか?
これらの悩みがどこに集約されるかと言えば、やはり一番はお金の問題になってきます。いろいろな要素が詰まっており、結局はそこに集約されるのです。
集客の難しさ、経費やコストの上昇、さらに求人の問題などが組み合わさっています。最終的には、お金の分配や必要な資金の調達が大きな悩みとなることは間違いありません。
集客が厳しくなれば、自然と広告費用も上がります。広告費と人件費の上昇は利益を圧迫します。その中で、求人を獲得しようとする際、お給料の比率をエリアの相場のトップ5%程度に設定しなければ選ばれることはないと。
やらなくてはいけないことは頭では理解しているのですが、どう頑張ってもお金が捻出できなかったり、人の離脱が起こってしまうとお客様のご予約を受ける事はできません。
その上、次の求人が来ないため、売り上げが上がる採用の見込みがなかなか掴めず。その結果店舗の赤字が続いている状況。
赤字が続いたとしても、ただ赤字だからといって会社が潰れるわけではありません。しかし、赤字が続くことによって会社のキャッシュが減少し、お金がなくなった時にはお店や会社が潰れてしまう可能性があります。
そこにはかなりの恐怖が伴います。すべての悩みの最終地点は、結局お金に関連しています。
私も銀行口座のお金が減っていく経験がありますが、それは非常に大きなストレスです。お金が減っていくのに、その後の上昇の見込みがあればまだしも、見込みがない時の悩みは本当に大きいものです。はい、そしてその大きな悩みが集約されたのが、お金という悩み項目です。
美容室の抱える課題。「人材、スタッフ求人」の悩み。
やはり最も重要なのは人の問題です。たとえ集客がうまくいっていても、スタッフが集まらなければおご来店いただいた客様を適切に対応することはできません。スタッフが独立してしまったり、どれだけ環境を整えていても離職が起きてしまうことがあります。
美容室の数は今、信号機よりも多く、2024年現在、数はまだ増え続けています。一方で人口は減少し、美容学校の学生数も全盛期の半分以下になっています。にもかかわらず、お店の数は増え続け、労働環境が改善され条件が良い会社も増えてきました。
これは業界にとっては非常に良いことなのですが、その結果、業界全体の離職率もおそらく下がっていると考えられます。このような状況を考えると、美容学生が減り、美容師の数が減少している中で、定着する頻度も増える状況下で、特に中途採用の市場はかなり収縮しており、美容室の数が増えている現状は非常に厳しいものがあります。
そう考えると、求人に関する悩みは避けられないものです。その上で、求人や離職の問題に加えて、伝わらないという問題もあると思います。
これは当然のことかもしれませんが、スタッフのことを考えて福利厚生を充実させよう。技術が学べる研修を増やそう。話を聞く時間をとろう。様々な施策を考え、行動していても、その意図が伝わらなかったり、逆に反対されてしまうこともあります。ここでの問題点としては、スタッフのニーズを正しく把握できていない自分がいたり、伝える手段を間違えてしまっていることが挙げられます。
すべてが自分の責任ではありますが、そのもどかしさを感じている方も少なくないのではないでしょうか。
利益に直結。集客の悩み。
集客に関しても、昔に比べると様々な壁が立ちはだかってきます。
約10年前の美容業界では、ホットペッパーにそこまで力を入れていなかったし、そのような知識を持つお店や会社も少なかったため、少し手を加えるだけで何百人もの新規客を獲得できました。しかし、今はもう状況が変わり、競合他社のレベルも格段に向上しています。クーポンをちょっと改善しただけでは効果は上がらず、しっかりと作り込んで頻繁に更新する事も大切で、その上でやっと費用対効果が取れるかどうかというところまで来ています。
このような傾向が見られる中で、「じゃあ、個人集客に力を入れよう」という方向でSNSをやろうと旗を振りかざすと、今度はその集客力を身につけた美容師さんが離脱していくという、他の問題が出て解決に向かうどころか負のスパイラルに陥り、個人集客のメリットよりもデメリットが大きくなる。こんな悩みが生じることもあります。これも一つの現実ですね。
開業後に抱える悩み事の「共通点」
やはり、求人と集客の問題があり、それが最終的にお金の問題につながっていくという流れはあるんです。しかし、経営していて難しいなと感じるのは、自分の行動を変えても結果がすぐには変わらないことです。
求人や離職の問題に関しても、自分が離職する立場でもなく、自分がお店を選ぶ立場でもないため、ヒアリングを行ったり、色々考えてこれが正解だと思い試行錯誤を重ねるんですが、その評価をするのは自分ではなく、スタッフや求人市場です。そのため、自分の行動がどう影響するかはコントロールできない部分があります。
集客に関しても、自分がどれだけ広告の知識を身につけたとしても、それがストレートに受け入れられ効果が出るかどうかはわかりません。
ですので、大きな項目で分けて考えていけば、そういう状況になってくるのですが、やはり自分の行動だけではコントロールできないところがあるのが辛いと感じます。
経営者は孤独なのか?
そして、一般的によく言われる「孤独を感じる」という点については、あまり考えなくてもいいのではないかと思っています。このような感覚に落ちいたっときの注意点を解説したいと思うのですが、まず、スタッフと経営者は見ている視点や持っている情報が異なります。
そのため、考えが伝わらないのは当然です。例えば、私のように現場を離れている場合、現場の情報はスタッフが多く持っていますが、経営に関する数字や財務情報は私が持っています。お互いに持っている情報が違うため、スタッフからの話も私には100%伝わらないことがありますし、私からも全てが伝わるわけではありません。これは持っている情報が違うからであり、理解しようとしていないわけではなく、伝わらないのが自然なことです。
また、スタッフとのコミュニケーションにおいて、自分の頭の中がすべて伝わるくらいのレベルでしか思考できていない場合、それは問題です。
スタッフも自分やお店、業界の未来を考えてくれていますが、彼らの考えている未来よりももっと先を予測するべきです。理解されているレベルの思考では不十分です。
自分が伝えたいと思っていることが伝わらないこともありますが、スタッフから見た際に彼らが心配している点や理解したいと思っている部分は、自分が意識していないところかもしれません。
私自身、経営者としての立場で7年近く経過しますが、孤独だと感じたことは一度もありません。
悩みとの向き合い方改善策。多くの事は悩むまでもない。
今日はお悩みのことをお話ししてきましたが、悩みといかに付き合っていくかは仕事をしていく上でも人生軸でも非常に重要です。基本的に悩むというのは、打つ手がなくなった時にする行動です。
例えば、求人に関する悩みはあるものの、まだ試していない手段がありますし、実施している中で品質を分けきれていない部分もあります。つまり、手段がある限り、それを一つずつ試していくことに注力する事をおすすめします。多くの場合、悩む必要はないかもしれません。
本当にどうしようもなくなった時に初めて、深く悩むべきだと思います。そのような考え方が、精神衛生上も良いのではないかと思います。いろいろな悩みはあるかと思いますが、できることから一つずつ対処していくしかないのだと思います。
まとめ
悩みに直面する事は経営者として当然ですし、経営者でない方も同じ。その理由は様々ですが、どう考えどう捉えるかによって心は安定しやすくもなりますしおかしくもなります。