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美容師で年収1000万円は可能か!?何店舗かのサロンオーナーになれば可能?美容室経営 開業

美容師が年収1000万円を達成することは可能なのか?もし可能なら個人でいくらの売り上げが必要なのか?また独立し、サロンオーナーになり経営をすればどうなのか。1000万円を達成したい方やお給料アップ目指す方にとって参考になる記事を書いていきたいと思います。

年収1000万円の人は何割くらい?

日本での労働者たち、その中でも年収が1000万円を超えている人たちの割合、厚生労働省のデータを見ると、なかなか興味深いことが分かります。年収1000万円以上の人は、男性では約7.6%、女性では1.2%。これが現実です。

では、全体としての平均年収はどうでしょう?ここで大事なのが、単に平均値を見るだけでなく、中央値にも目を向けること。なぜかというと、平均という数字は一部の高収入者によって大きく引き上げられがちだからです。中央値ならば、そんな歪みが少なく、ちょうど真ん中あたりを指す数値になるのでこちらの指標の方がリアルな数字に近い。実際、日本の労働者の平均年収の中央値は、約400万円弱だと言われています。

美容師の年収の平均と相場

美容師としてのキャリアに目を向けると、その年収の中央値は約316万円となっているようです。美容業界でも待遇改善を進めてきたお店も多いとは言え、社会全体の平均と比較すると、明らかに乖離があり、80万円から90万円の差があることになります。しかし、この数字は一般的な美容師全体のデータを反映しており、アシスタントの給料も含まれています。そのため、経験を積み、スタイリストや上級技術者になると、年収はさらにアップする可能性があるのでスタイリスト単体で見るともう少し上にはなるかと想定されます。

美容師が年収1000万を達成する事は可能なのか?

では、美容師が年収1000万円を達成するのは可能かどうか、ここから今回の本題です。結論から言うと、可能です!実際に、店を持たずに働いているプレイヤーの美容師でも、年収1000万円を超えている方は既に存在しています。つまり、雇用という形の美容師としてお店の経営者という形でなくても1000万円を超えることは決して不可能ではないのです。

しかしながら、先ほど見たように中央値は300万台。スタイリストのみで平均をとっても400万以下にではあるはずです。おそらく、1000万円に届く美容師は1〜2%。もっと低い率かもしれません。

ここで考えなくてはならないのは、上位1〜2%に入るほどの努力をしているか。行動をしているか。という事。ただ収入を上げたいと願っていても何も変わりません。美容師のプレイヤーとしての報酬はお客様にどれだけ価値を提供でき支持頂けているか。で決まります。

技術はもちろん、トップレベルの接客スキルも持ち合わせていなけれあばならない。自分を知って頂くための発信も誰よりもやらなくてはならない。今現在1〜2%に入れていないとしたら、その方々の数倍は行動しないと差は埋まりません。お店の中では断トツだ。という位置にいなければこのような結果を出す事は難しいかもしれません。

美容師が1000万円を目指すために必要な売上はいくら?

では、美容師として年収1000万円を目指す際、重要なのは必要な売上はどれくらいなのでしょう。具体的に計算しながら解説していきます。

年収1000万円を実現するためには、社会保険など会社負担分を考慮に入れて計算していく必要があるのですが、一般的に売上の半分程度が人件費になることが適正だと考えられます。

これは、家賃や広告費など他の経費も含めた総合的なビジネスモデルよって変わりますが、具体的には、社会保険料等の会社負担分を抜いて考えると、売上の約40%で想定するのがいいかと思うわれます。

例えば、一人の美容師が月に売上200万円を達成した場合、それは年間約2400万円の売上に相当します。この場合、毎月80万円から90万円の給与を得ることで年収1000万円を超える計算になります。先日SNSでヒアリングをした結果、実際に、フリーランスや業務委託のお店でされている方でマンツーマンでも月間の200万円の売上を上げている美容師もいるとのことですので、個人の努力とやりかたによっては1人の体制で200万は不可能ではありません。

しかし、もしアシスタントを雇うとなると、計算はさらに複雑になります。200万円の売上からアシスタントの給料と社会保険などの費用を差し引くと、手元に残る金額はさらに減少します。例えば、アシスタントに月20万円の給料を支払い、加えて社会保険料などがかかるとすると、ざっくり月に25万円を人件費に当てられる金額から差し引くことになります。

この状況では、美容師自身が手取りで年収1000万円を達成するには、2人で月に約250万円から300万円の売上を上げる必要があります。

300万の売り上げから40%で人件費に当てられるのが120万円。

120万円からアシスタント分の25万円引いて95万円。これで1140万円

250万の売り上げで同じ計算をすると月収が75万円。年収で900万円

こんなイメージになります。

一人で200万円の売り上げを上げるのも中々大変ですが、二人のチームで300万を上げるのも、相当な技術スピードが必要ですし、チームを円滑に運営するスキルも、ある程度の客単価も必要にはなってきます。もちろん簡単ではありません。実際この例の体制で数字を上げている方もいるので努力はかなり必要ですが夢物語ではないという事です。

美容室経営者が1000万円の収入を目指すために必要な売上、店舗数は?

美容室の経営者として開業し、年収1000万円を目指す場合、経営の側面から必要な売り上げや店舗数を紹介していきます。

一般的に、美容室の利益率は5%から10%が適正値とされています。例えば、自分がプレイヤーとして活躍し、100万円を売り上げた場合、他の経費を引いた後に手元に残るのは50万円です。この状態で、自分以外のスタッフが追加で500万円から600万円の売り上げを上げれば、合計で600万円から700万円の売り上げがあれば年収1000万円を達成することが可能です。

600万から700万の売り上げを作るためには1店舗でも十分可能です。

なので1店舗で自分も100万ほどの売り上げを持っている事+600〜700万の売り上げのある店舗を一つというのが最低ラインの目安になります。

ただし、経営者としての観点からは、売り上げた利益をすべて自分の収入にすることは現実的ではありません。将来の投資や内部留保のために、一部の利益は企業内に残しておく必要があります。そのため、売り上げから直接年収1000万円を確保することは理論上可能でも、実際にはより複雑な経営判断が必要になります。

一方でプレイヤーとして、一人で200万円を売り上げがあれば、店全体として600万円から700万円の売り上げだとしても、固定費にもよってはきますが、経営者としての年収1000万円を目指すことはより現実的になります。

この業界は、必ずしも高い学歴を要求されるわけではなく、人生の途中からでも成功を収めることが可能ですので、中学生や高校生の時から長年にわたり勉強を続け、医学部などの特定の道に進む必要はありません。

途中からでも美容師になる道は開かれており、莫大な勉強や特定の学歴がなくても、この職に就くことが可能です。実際に美容師として年収1000万円を超えることも決して夢物語ではなく、多くの人がその実績を上げている事を考えると収入面で見てもメリットのある職業だと言えるのではないでしょうか?

1000万円の収入をえるハードル

今の時代では、SNSなどを利用した個人の集客が可能になり、美容師一人ひとりの売り上げポテンシャルは以前に比べて格段に上がっています。過去には200万円の売り上げを上げることができればスーパースター扱いされた時代もありましたが、今ではそのような売り上げを上げる美容師が珍しくなくなくなり、月に1000万以上の売り上げを上げる方もちらほら出てきました。

しかし、市場全体のサイズが大きくなっているわけではなく、総人口は減少。市場規模は横ばいで推移しています。このことから、一部の美容師が高い売り上げを達成している一方で、市場全体では売り上げを分け合っている状況があります。つまり、1000万円以上の売り上げを上げる美容師が増えることにより、二極化が起き、競争の激しさを増しているのが現状で、100万円の売り上げを作ること自体も難しくなっています。

このような状況の中で、高い収入を目指すには、やはり周りにただ流されるのではなく、やるべき事はやらなくてはいけません。働き方改革が進む美容業界ですが、店で働く時間以外にも個人的な時間や休日を使ってでも、技術を磨いたり、知識を身につけるために情報収集を集めたり自己の能力を高め続けなくてはなりません。努力なしでは不可能だという事です。

収入アップを目的とするべきではない

収入アップを目指す事は重要ですし、決して悪いことではありありません。しかし、一つ気を付けて頂きたいことがあります。稼ぎを増やす事自体が目的になってはいけません。それはデメリットでしかない。

あくまでもお金は理想を叶えるための手段で理想を実現する方法の一つです。なぜ美容師になったのか?お金を稼ぎたくてなった。という方は少ないのではないでしょうか?

もし稼ぐが人生の目的であるとするならば、そもそも最初の選択が間違っています。お客様に喜んでいただく事にやりがいを感じたり、自分自身のスキルアップを実感する事が喜びであったり。美容室の経営を志す方であれば、きっと今までの環境を変えてもっと良い環境を美容師さんに提供したいと。そんな志があり本来目的とするのはその根本にある部分です。

誰かの役に立ち価値を提供できた結果として収入も増える。というのが自然な流れ。自分の稼ぎが全てだという考え方で、そこを目的として仕事をしていては良い方向には進まないのではないでしょうか。

まとめ

美容師として年収1000万は可能か、不可能か。雇用されているか、経営者であるかに関わらず、努力次第で達成する事は可能です。しかしながら、収入は目標としてもよいが目的としてはいけない。という部分を忘れないで下さい。なぜ美容師を目指したのか、なぜ経営者になったのか。何をやりがいとして何を大切にしたいと思っているのか。皆さんそれぞれ今の道を選択した理由や思う所があるはずです。稼ぐ事は重要ですが人生軸で考えた時に最優先事項ではありません。悪魔でも手段。本質を見失ってしまうと稼ぎは増えたけど求めていた幸せではない。最後にそんな状況になるのも辛いと思います。今一度初心を振り返り本質的なところに目を向けていきたいですね。

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