美容室開業|知らないと悲劇が?融資のタイミングと注意点|美容室経営|濱浩太朗

美容室開業時には自己資金+金融機関の借り入れで出店する方がほとんどだと思いますが、融資れの申し込みタイミングを知っておかないと最悪の事態になりかねません。

まず申し込みをして、融資が実行されてから物件を探し出す。なんて思ってませんか?実は違うんです。

私自身も実際開業するタイミングまでこの事実を知りませんでした。たまたま問題なく進んだので大きなトラブルにはなりませんでしたが、これから開業する方は必ず知っておいて下さい。

融資はどのタイミングで申し込むの?

美容室で開業する場合、ほぼ100%この順番になります

  1. 物件契約
  2. 内装の見積を取る
  3. 備品関係の見積りをとる
  4. 融資申し込み
  5. 面接、審査
  6. 実行

そうなんです。まず物件を契約して諸々の見積りを取って、このくらいお金がかかります。なので〇〇円必要です。という流れで融資を申し込む事になるのです。

最悪のシナリオとは

この流れの何が問題なのか?悲劇、最悪のシナリオとは何なのか?

一番の問題は物件取得が先だと言う事です。

物件によって状況は変わってくるのですが、人気の物件などであれば特に、契約するなら融資が実行されてからでなく「今すぐ契約して下さい」というケースがあります。

この場合、基本的には先に初期費用をお支払いする事になります。資金や礼金、保証金といった類のものです。

さあ、ここからです。

融資というのは100%審査を通過するものではありません。もし融資が降りなかったら最初に支払った費用は返ってくるのか。

ここが悲劇の要因になる所で、最悪の場合、礼金等は返ってこない。違約金まで発生してしまう。そんな最悪のシナリオが待ち受けているのです。

融資の審査が通らず、独立が延期になった。これだけでも悲劇ですが、一生懸命貯めてきた自己資金まで失うことになり、もはやいつ独立できるのか。見通しさえつかなくなった。

想像しただけでも恐ろしい事ですよね。ではこの悲劇に見舞われないために出来る対策は何があるのか。この辺りも解説して行きます。

物件選びの注意点

物件によっては「仮契約」で融資が決まってから本契約。支払いもその時でいいよ。と言う条件で一旦抑えてくれるケースもあります。

また、一旦全ての初期費用を振り込まなくてはいけないが、もし融資がダメだった場合、1ヶ月分の家賃を支払ってくれたら、初期費用は返還します。といった0円ではないけど立て直しが効くレベルの出費で済む。こんなケースもあったりします。

なので、内覧に行った際には融資が降りなかった場合の条件について必ず確認するようにして下さい。

事前準備を確実に

人気の物件では仮押さえが効かない場合も多々あります、正直おすすめはできませんがこのようなケースでもどうしても進めたい。そんな時もあるかもしれません。

そもそも融資はどんな状況であれ確実に審査を通る状況にはしておきたい所です。100%と言うことはありませんが、少しでも確率を上げるためには事前の準備が重要です。

自己資金は十分か?

自己資金の条件等には10分の1と書かれている所もあります。1000万借りたかったら100万円は用意して下さいね。と。

ただこれは申し込みができるよ。と言うレベルで審査が通るレベルではないとの認識をお持ちください。実際には1000万借りたければ300万位の自己資金を持っておくのが一般的です。

実績、経験は十分か?

創業時に必ず見られるのが実績、経験です。今まで美容師としてどんな実績を積んできたのか、これから経営するにあたりその経験はどのように活かせるのか?等、アピールできる実績を作っておかなくてはなりません。

今まで経験のない業種等で開業する場合やほとんど美容師経験がない状態で融資を受ける難易度はかなり上がります。逆に、これだけの顧客様がいる。SNSのフォロワーもこれだけいる。広告運用や店舗の立ち上げまで経験しこんな結果を出してきました。とアピールできればプラスポイントが加点されて行きます。

今のお店でも、もし広告運用や新規出店の立ち上げ等の業務に携われるチャンスがあるなら無給であったとしても経験しておくべきかと。

事業計画書

融資の際は事業計画書も重要な審査対象になります。ただこの計画書に関しては非常に難しく、本来の計画を記載すると言うより融資が通りやすくなるような書き方と言うのが存在します。

しかも、その後活用するノウハウでもないので専門家に私的には創業融資の専門家等に依頼するのがおすすめです。創業融資に強い税理士さんや美容室の開業をフォローする事を本業とされている方もいらっしゃいます。

私も含めて創業を経験するのは一回ですが。専門家の方々は過去にいくつものケースを見てきています。10年前と今では状況も違いますので、直近の傾向をご存知なのも強みになるのではないかと。多少お金がかかるパターンもありますが成功確率を上げるには必要な経費だと割り切ってもいいのではないでしょうか?

支払い事故はないか?

携帯料金の未払い等、支払い履歴にじこはないでしょうか?よくあるのが転職をしてお給料の振り込み口座が変わった。引き落とし口座の変更をしていなくて、資金移動するのを忘れていた。それによって支払いが遅れてしまった。と。

未払いは論外ですが「遅れ」もマイナス評価になってしまいます。金融機関さんには丸裸にされてしまう所ですので、是非とも気をつけて下さい。

融資の評価は総合的に判断される

融資の審査は上記以外の項目も含め様々な内容から総合的に判断されます。

なので経験が浅くても自己資金が多ければ通る事もありますし、自己資金が少なくても経験がものすごくあったり、計画が完璧であったり他の部分でカバーできるなら通る事もあります。

まとめ

まず融資のタイミングは一番最初ではない事を把握していただき、今日お伝えした最悪のシナリオが存在する事を忘れないようにして下さい。

100%はないですが、事前準備によって確立を上げリスクを下げていく事はできますので、イチかバチか。ギャンブルにならないように準備を固めていきたいですね。

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