仕組み

仕組みの目的を考えてみる

仕組みについての注目度は上がり、書籍や発信も増え、属人的な部分から仕組み化を進めていこうと取り組まれている企業様も多いのではないでしょうか?

今回は美容室経営においての仕組み化の役割と目的について改めて考えてみたいと思います。


目次

  • 仕組みで自動化
  • 仕組みは不要?
  • 求人採用から考えてみる
  • まとめ

仕組みで自動化

成功事例をマニュアルを作成し、それに沿ったサービスや運営をしていく事により、属人的な能力に左右されず、再現性を持ち安定的な運営ができる。

僕も一時期この状態を目的として、仕組み化に取り組んでみた事がありました。他社様の成功事例もみる限り、一つの正解であるのは間違いありません。

しかしながら、弊社で取り組んでみた結果。一つの問題点にぶち当たりました。自動化させるというのは「考える」事を奪う事でもあり、向上心の高い美容師さんや、自ら考える事に喜びを感じる方にとってはやりがいを奪われる事にもなります。

そもそも、僕自身も型を守るという事が好きではなく管理する能力も低い。自分の特性にあっていないのに加えて、自由を求めるスタッフも多く合わない所が多々出てきました。

このような問題をクリアし、マニュアル、仕組み化、自動化という形で成功モデルを構築するには「採用方針」と「採用スキル」がセットで必要になり、自由にやりたい、考える事が楽しい。向上心が高い。このような人材を徹底的に採用しない。このような強い意志を持ち、自動化に合う人材採用を進める必要があるのです。

採用の部分で徹底できなかった事、自社の方向性と所属スタッフとの相性が良くなかった事、このような理由から自動化という考えは弊社のとるべき方針ではない。と言う結論に至りました。

仕組みは不要か?

属人的な部分を排除し、自動化するのが合わない。では、仕組みは不要なのか?

そう言うわけではありません。

自社のどの部分をどんな目的で仕組みにするのか。自社の人材や方向性と照らし合わせながら考えてみると答えが見えてきました。

人材の強みを最大限発揮でき、その分野に集中できる環境を作る

そのために苦手な分野の業務を最小化、もしくは本部や得意な人材が保管する仕組み。無駄を省き効率化をし時間を捻出する事により、強みを伸ばし生かせる時間を確保する。

例えば、店長さんで本来現場で能力を発揮するタイプであるにも関わらず、会議やミーティング、広告管理等の現場以外での業務に時間を取られている。といったケース。

広告管理は本部で一括管理、打ち合わせやミーティングの実施については無駄なものを徹底的に省き、実施する時でも参加人数や目的をルール化する。報連相の仕組み化をし、集まらずでもスムーズに伝達できるようなツールを導入する。

このような形で、現場以外の業務を仕組み化で保管する事によって負担を最小化し、最大能力を発揮できる環境を作り上げる。このようなイメージです。

求人、採用面で考えてみる

考える必要がなく、自分の能力値ではなく仕組みで売り上げが上がり安定したお給料を頂ける事に魅力を感じる方も一定数いらっしゃいます。この層にフォーカスして人材獲得をするのが、長期的な方向性とマッチしているのか、自分自身の生き方にあっているのか。そうだとしたら、自動化を目指し、負担の少なさや安定感を軸に仕組みの魅力を伝えていくべき。

もしくは、人の魅力を全開に属人的な部分にフォーカスして、向上心が高い、考える事が好き、自由にやりたい。そんな属性の方を集めていくか。そうであるなら、人の魅力を最大化させるための仕組みを作り、その仕組みより挑戦している姿や活躍しているスタッフを全面に押し出していく。

どちらの道を選んでも求人採用面で訴求していく方法はありそうですが、軸は一本通した方が良いかと。

まとめ

仕組みの役割、目的を自社の人材属性や方向性と照らし合わせながら設定し、軸を通して有効な仕組みを作る。

人の魅力にフォーカスして組織を作っていくとしても、強みを最大化させるためには、属人的な部分だけでは難しく、上手く仕組みを絡めながら進める必要がある。

今仕組み化を考え実行されている方も一度立ち止まって、自社にとっての仕組みの立ち位置を是非考えてみて下さい。

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